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古期造山帯

古期造山帯

2億年頃前の古生代中期から後期にかけて形成された褶曲山脈が分布する地帯のこと

特徴

古生代には、世界各地で二度の造山運動が起こったとされていて、古生代前半がカレドニア造山運動、後半がヘルシニア造山運動という。この二つの造山運動は、ヨーロッパにおける造山運動のことを指していることもある。
かつて、古期造山帯は狭まる境界付近に位置していた。そのため、隆起の活発な険しい山脈であったが、プレート境界が遠くに移動したことにより隆起が不活発になったと考えられている。安定陸塊ほどではないが長い間浸食を受けているため、低くなだらかな山地が多く分布する。

分布地域

  • カレドニア山系(スカンディナヴィア山脈、ペニン山脈)
  • ヘルニシア山系(アンモリカン山系、バリスカン山系)
  • ウラル山脈
  • ドラケンスバーグ山脈
  • アルタイ山脈
  • グレートディヴァイディング山脈
  • アパラチア山脈
  • テンシャン(天山)山脈

資源

取れる資源としては「石炭」「鉄鉱石」が取れる。古生代には「石炭の素」となるシダ植物が大森林を形成していた時期があった。特に石炭紀あたりの造山運動であるヘルシニア山系(ヘルシニア造山運動によって形成された山脈)においては、大炭田が多い。カレドニア山系(カレドニア造山運動によって形成された山脈)された山脈)において石炭が産出しないということはないが、同じ古期造山帯でも鉄鉱石が多く産出し、実際に、カレドニア山系のスカンディナヴィア山脈付近では鉄鉱石が多く産出しているんだ。スウェーデンのキルナ、エリバレ、マルムベリェトなどは、スカンディナヴィア山脈付近の鉱山として有名である。

参考文献

宮路秀作,2019年,『目からウロコの なるほど地理講義』,学研プラス
野澤伸平,2019年,『地理学用語集第2版A・B共用』,株式会社山川出版社
金田章裕、他の12名,2019年,『地理B』,東京書籍株式会社
片山博文、他9名,2019年,『新詳地理B』,株式会社帝国書院
帝国書院編集部,2017年,『新詳地理資料COMPLETE2017』株式会社帝国書院
九州高等学校地理教育研究会、他,2017年,『新地理要点ノート』,株式会社啓隆社
村瀬哲史,2018,『村瀬のゼロからわかる地理B 系統地理編』,株式会社学研プラス

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