褶曲運動によって盛り上がった背斜と呼ばれる部分で原油(石油)が蓄積し、採掘されやすい。
平らな地層であれば、原油は薄く広く分布する。しかし、曲げられると両側に広がるため、拡散せずに原油が蓄積する。また、地下水面の上に原油が上がり、厚い層を形成することで、採掘されやすくなる。
ペルシア湾岸は、狭まる境界であることから、世界最大の原油埋蔵量として名が広まっている。一方、紅海では褶曲運動が起きないため、あまり原油の埋蔵が見られない。
宮路秀作(2019)『目からウロコの なるほど地理講義 系統地理編』,学研プラス