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モンスーン(季節風)

モンスーン(季節風)


季節によって風向きが変わる風のことである。夏は海洋から大陸へ、冬は大陸から海洋へ吹くようになっている。

メカニズム

大陸と海洋との比熱(物質を1℃上昇させるために必要な熱量)が異なり、大陸は海洋に比べて暖まりやすく冷めやすい。
夏季では大陸と海洋とで太陽エネルギーから同じ熱量を受けたとしても、大陸の地表付近方が海洋より相対的に高温になり、大陸の地表付近の空気密度は軽くなる。その結果、大陸側で低圧となり、相対的に高圧の海洋からの空気が流れ込む。
逆に冬季は、放射冷却により地表付近の気温が低下していくが、大陸の方が海洋より冷えやすいので、大陸付近の空気が海洋に比べて高圧になる一方、海洋で低圧となり、大陸から海洋への空気の流れが生じる。

モンスーンアジア

アジアでは、夏季は海洋から高湿化したモンスーンが吹き込むことで暑熱となる。一方、冬季は内陸部からモンスーンが吹き出すため、寒冷になり乾燥する。このように、アジアの中でモンスーンの影響を受ける地域をモンスーンアジアという。

参考文献

宮路秀作(2019)『目からウロコの なるほど地理講義 地誌編』,学研プラス

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